
「コーヒーの品種の数だけ物語がある」
何事にも始まりがあり、コーヒーもまた例外ではありません。
今や多種多様な種類があり、当たり前に飲んでいるコーヒーですが、
「そもそも、あのコーヒーはどうして飲むようになったのか?」
そういうことは以外と知られていません。
なので、今回そこにスポットを当ててみたいと思います。
記念すべき第一回目に取り上げるのは、
高級コーヒーの代名詞的存在である「コピ・ルアック」
コーヒーの高級品と言えばこれをあげる人が多く、
インドネシアのお土産によく買われるので、
コーヒーを飲まない人でも知っている人がいるほど有名です。
そもそもコピ・ルアックとは、
「コピ」は「コーヒー」、「ルアック」は「ジャコウネコ」
という意味のインドネシア語。
つまり、「ジャコウネコのコーヒー」ということですが、
そのコーヒーは、なんとジャコウネコのフンから取れるんです。
ジャコウネコは、
主にインドネシアに生息する一部が絶滅危惧種に指定されているネコ科の動物です。
香水の原料として使われている独特の香りを放つ匂い袋を持っていますが、
その体内には独自の消化酵素を持っており、コーヒーの実を食べると、
消化酵素の働きによってコーヒー豆に独特の香りがつくのです。
それが珍重され、今や世界で一番有名と言っていいほどの高級コーヒー豆として
知られるようになりました 。
しかし、疑問に思ったことはありませんか?
「なんで、そんなものを飲もうと思ったの?」
言っても排泄物ですから、普通に考えればとても飲もうとは思わないですよね。
では、なぜコピ・ルアックが飲まれるようになったのか?
その理由をこっそり紐解いてみましょう。
今から200年ほど前、植民地だったインドネシアは、
収穫した豆を全て支配国であるオランダに輸出しなければならず、
コーヒーを飲むことが禁止されていました。
それでも、なんとか隠れてコーヒーが飲みたいと、
落下したコーヒーの実や不良豆などを焙煎し飲んでいたのですが、
ある時、コーヒーの実を好んで食べるジャコウネコのフンに
豆が消化されずに残っていることがわかり、
しかも、そこから不思議にコーヒーの香りがしたので、
試しにきれいに洗って焙煎し飲んでみたところ、
なんとも豊かなで芳醇な風味がしたのでした。
それから、ジャコウネコを見つけてはフンを持ち帰って焙煎し、
こっそり飲んでいたのですが、
ある時、隠れてコーヒーを飲んでいたことがオランダ人にバレてしまい、
ジャコウネコのフンを焙煎して飲んでいたことを知られてしまいます。
さすがのオランダ人も、どうかしてるとバカにしていた(かどうかは分からない)が、
試しに一口飲んでみたところ、その魅力にはまってしまい、
本国への土産として持ち帰りました。
そしてそこからヨーロッパ全土へ、世界中へとその魅力が広がっていき、
インドネシア独立後は、幻のコーヒーとして珍重されるようになったのです。
これが、コピ・ルアックが飲まれるようになった経緯です。
今や、インドネシアのお土産として定番になっていて、
インドネシア中のあちこちで手に入る程の一大観光産業にまで発展しましたが、
普通ならまず、排泄物なんて手をつけないし、
ましてやそこに大きな価値が生まれるなんてことはとても有り得ないって考えたら、
数奇な運命としか言いようがない出会いと言えるんじゃないかなと思います。
コーヒー初めて物語、第一弾いかがだったでしょうか?
第二弾も(あれば)お楽しみに〜!

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